祇園 いづ重

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「上箱寿司」(1,600円)。木の芽を添えた小鯛、海老、とり貝、厚焼き卵を市松文様のように組み合わせた見目麗しい寿司です。

海から遠い京都の知恵が生んだ上品なひと折

鯖姿寿司で名高い祇園「いづう」で修業を積んだ初代が別家を許され、明治末年、東山真葛原に店舗を構えたのが始まりだといいます。その後、昭和23年に、八坂石段下に移転。伝統の味を引き継ぐ鯖姿寿司や蒸し寿司など京の寿司を商ってきました。今も、酢飯にするご飯をおくどさんで炊くほか、いなり用のお揚げや蒸し寿司の具材も薪釜で炊く味重視の姿勢は変わりません。写真の「上箱寿司」(1,600円)は、明治のころから受け継がれる品。木の芽を添えた小鯛、海老、とり貝、厚焼き卵を市松文様のように組み合わせた見目麗しい寿司です。昔ながらの割り木でふんわりと炊き上げた竈ご飯に、斎造酢店の酢を合わせたほの甘い酢飯もおいしくて、ついお箸が進みます。また、創業当初から店頭に並ぶいなり寿司は、祗園さん(八坂神社)詣での際に京都人が買い求める定番の味。歌舞伎の幕間や少し小腹がすいたときにつまむのにちょうどいいと、愛されてきました。人気の要は、じっくり煮て味がしみ込んだほんのり甘いお揚げと酢飯に混ぜ込まれた具材です。口にした途端に広がる香り高い柚子、嚙むたびにぷちっとはじけるおの実(麻の種)や素朴な風味のごぼう、それらすべてが新鮮で、ついつい手がのびてしまうのです。最近では、焼いた九条ねぎを混ぜ込んだ、「大人のいなり」も加わり、いなり寿司人気に拍車をかけています。

INFORMATION基本情報

店名 祇園 いづ重
店名(ひらがな) ぎおん いづじゅう
住所 京都府京都市東山区祇園石段下
TEL 075-561-0019
営業日時 10時〜19時
定休日 水曜(祝日の場合は翌日)
予約
URL http://www.kyoto-wel.com/shop/S81113/
コメント 夏季(6月末〜9月のお彼岸)はいなり寿司の販売はお休み。

MAP 地図

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COMMENT コメント

婦人画報編集部

取材メモから

初夏には、鮎寿司(850円)も登場します。焼いた鮎の香りが爽やか。新幹線など旅のお供におすすめです。

取材・文/中井シノブ、撮影/久保田康夫 ,
『婦人画報』 2015年3月号別冊「そうだ 桜の京都、行こう。」、2011年7月号 別冊「京都味土産」掲載

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