老舗のすき焼き、ビフカツサンド、最新の肉割烹まで

牛肉好き京都人が愛してやまない「京都 肉の名店」12選

あっさり味の京料理のイメージが強い京都ですが、じつは京都人は大の牛肉好き。京都で肉と言えば牛肉のことを、古くから牛肉文化が根付いてきた地でもあり、牛肉にうるさい人も少なくありません。
 
京都で牛肉というと、一番に名前が挙がるのが、1873(明治6)年創業、文明開化の味を今に伝える老舗すき焼き店「三嶋亭」。「三嶋亭」では毎月3日は「三嶋の日」とされ、お店には肉好き京都人の行列ができます。そんな老舗をはじめ、食通がわざわざ通う住宅街の名店「くいしんぼー山中」、世界の国賓が訪ねる「十二段家」など。 最近では、割烹スタイルでいただく肉割烹が祇園に続々と登場し、一流ホテルの鉄板ダイニング出身の店主による独創的な“鉄板割烹”も話題です。老舗のすき焼きから絶品ステーキ、黒毛和牛のビフカツサンドまで、京都人お気に入りのさまざまな肉の名店をお教えします。

【くいしんぼー山中】近江牛本来の旨みに開眼!和牛を知り尽くすマスターの店

焼いている間も肉の豊かな香りがあがり、嚙めばじわっと口の中に旨味が広がる最上特選近江牛のステーキ。余計な部分は取り除かれ、ひと口大に切ってテーブルへ。

桂にオープンして早37年。恵まれた環境のもとで安全に育てあげた、特選の近江牛の仔牛だけを使用するこだわりで、和牛本来のおいしさを伝える肉料理店。 「本物の近江牛はピンク色ではなく小豆色で、きめが細かいもの」と、シェフの山中康司さん。ハンバーグ、カツレツなど幅広いメニューにも「自分の家族に食 べさせたい」と本物の和牛のみを使っています。そんな、マスターとの会話も楽しいと評判の「くいしんぼー山中」は、街中から少し足を延ばしても行く価値ありです。

くいしんぼー山中

近江牛本来の旨みに開眼! 和牛を知り尽くすマスターの店

【十二段家】世界の国賓が訪ねるしゃぶしゃぶ発祥の名店

牛すき焼き弁当は2,000円。お肉大盛りは1,000円プラスで。単品の出汁巻き700円もおすすめ。

創業当時、赤穂浪士の逸話が残る「一力亭」の向かいに店舗があったことから、南座で「忠臣蔵」を十一段まで観て、その後食事を楽しんでほしいと「十二段家」という店名が付けられたといいます。名物はこの店が発祥といわれる「牛肉のしゃぶしゃぶ」。さっと湯に通して脂を落として食べる牛肉は上品と好評を博しました。ランチタイムには、牛すき焼き弁当や牛塩焼き弁当もあり手ごろな価格で黒毛和牛を味わえます。オードリー・ヘップバーンをはじめとするハリウッドスターのほか川端康成などの文人も訪れたという名店。棟方志功や河井寛次郎の作品が飾られた、美術館さながらの店内の趣もまた見どころです。

十二段家

世界の国賓が訪ねるしゃぶしゃぶ発祥の名店

【天楽】種類豊富なホルモンと極上肉の隠れた名店

1人前6,400円コースの一部。前菜の塩焼きの特選牛肉とホルモン盛り合わせ。

銀閣寺、哲学の道近くにある知る人ぞ知る焼き肉の名店です。創業から47年、ほぼ口コミだけで客を増やしてきました。焼き肉好きがわざわざ足を運ぶのは、いつ行っても確実においしいお肉があることと、その安価さ。特選極上カルビやミスジは最高級で1人前2,000円、黒毛和牛のホルモン20種以上も各700円というお手ごろ価格なのです。その日のおすすめをおまかせすれば予算や好みに合わせて盛り合わせてくれます。これらの肉と相性抜群なのが、青森産のにんにくを手むきして作る特製ダレ。お土産用もあり、自宅でも店の味を楽しむことができます。

天楽

種類豊富なホルモンと極上肉の隠れた名店

【祇園 一道】鉄板焼きで味わう和食は、ほどよい量も女性好み

はまぐりとホワイトアスパラのカルボナーラ風。

祇園に鉄板割烹という新しいジャンルをもたらした店主の関孝明さん。一流ホテルの鉄板ダイニングで修業を積み、2011年6月に開業しました。普通は煮炊きするぶり大根も、それぞれを鉄板でほどよく焼いて合わせるなど、独創的な手法で客を楽しませます。先付、前菜、お椀と順に出される料理は和洋のセンスが交わる味。メインのフィレ肉も女性一人が最後まで味わえる量で、その加減のよさに満たされます。

祇園 一道

鉄板焼きで味わう和食は、ほどよい量も女性好み

【れんらく船】一度食べたらやみつきに。専門店が伝える肉料理の新境地

「テンダーロインからあげ」は、テンダーロインあみ焼きなど4品のコース12,000円でいただくのがおすすめ。

「乗船口」と示された扉を入ると、そこはまるで客船の中。海上を進んでいるかのようにブルーの光が差す丸窓に、連絡船を模した内装と、クルージング気分で時を過ごせる「れんらく船」。1970年創業、認定書つきの近江牛を専門とする肉料理のお店です。山かけとろろ、あぶり寿司など、意表を突きながらもしっかりと肉の旨さを味わえるメニューは、素材を知り尽くした専門店ゆえ。スペシャリテは、「テンダーロインからあげ」。醤油で下味を付けたあと卵液とコーンスターチをまぶして揚げたもので、サクッとした衣と繊細な牛肉の食感がたまりません。隠れ家的ながら、全国の肉好きが「いつか」と憧れる存在です。 

れんらく船

一度食べたらやみつきに。専門店が伝える肉料理の新境地

【Restaurant 男山】肉のおいしさが凝縮された、ステーキ店のお値打ちサンド

ボリュームある肉と、濃厚なカクテルソースが絶妙な、特選和牛フィレ肉のカツサンド(テイクアウトも可能)。月替わりのコースなど、多彩なメニュー展開。

ともすれば通り過ぎてしまいそうな、国道1号線沿いのレトロな建物。じつは、ステーキの名店として知る人ぞ知る、遠方からのリピート客も多く訪れる創業46年の老舗です。現在腕を振るうのは、「地元に愛される店に」という先代の思いを受け継ぎ、実直な姿勢で料理に向き合う2代目・中野 匡さん。「産地にこだわりすぎると見失う」との思いから、自分の目と舌で選び抜いた肉を使ったステーキ。そして、アイデア溢れる創作メニューが、リーズナブルにいただけます。なかでも「これはサービスメニューですね(笑)」というのが、黒毛和牛をたっぷり100グラム使ったカツサンド。わざわざ足を運んででも味わいたい、ステーキ店ならではの逸品です。

Restaurant 男山

肉のおいしさが凝縮された、ステーキ店のお値打ちサンド

【弘 八坂邸】風情溢れる店内でいただく「京やきにく懐石」

八坂の塔を東に望む閑静な通り沿いに立つ風格ある建物。京都市内の人気焼肉店が、昭和初期に建てられた豪商の元大邸宅を改装し、オープンさせたお店です。大広間や個室など、風情溢れる店内では、「これまでにない新しい焼肉文化をつくりたい」と、自分で焼く焼肉と懐石を融合させた「京やきにく懐石」を提供しています。丹念に手入れされた約100坪の日本庭園を眺めながら、厳選した極上の黒毛和牛や、京都の有機野菜など地の食材を使った献立をいただくのは、格別です。食後は土蔵を改装したサロンでくつろぐこともできます。

弘 八坂邸

風情溢れる店内でいただく「京やきにく懐石」

【すてーき一郎】素材の旨味が凝縮された鉄板焼きに、思わず会話も弾む

洋食出身のご主人が2006年にオープン。丹波牛を中心とした黒毛和牛や京野菜、生麩や湯葉など、京食材をいただける鉄板焼きのお店です。熱さ3cmの鉄板で焼き上げるので、素材の旨みがより一層凝縮。和を中心にイタリアンやフレンチなどにもアレンジされ、観光客のみならず地元でも評判です。また、小さな子供連れの家族でも楽しんでもらえるようにと、靴を脱いであがっていただく掘り炬燵のカウンター席になっており、畳のスペースを広めに確保。目の前で焼かれる鉄板焼きを眺めながら、家族の会話も弾みそうです。

すてーき一郎

素材の旨味が凝縮された鉄板焼きに、思わず会話も弾む

【モリタ屋 木屋町店】京都初の牛肉店として明治2年に開店した老舗

モリタ屋木屋町店は、木屋町三条を少し上がってすぐ右手、京都らしい風情ある長い石畳の路地を奥へと進んだところに静かに佇んでいます。維新間もない明治2年、京都初の牛肉店として創業。以来、大正天皇即位式への献上をはじめ、肉質の高さには定評があります。おすすめは黒毛和牛を使ったしゃぶしゃぶコースや、和牛トロあぶり寿司をつけた特別コースのほか、夜のみのコースとして、しゃぶしゃぶとすき焼きをお選びいただけるほか旬の食材を使った会席コースもお楽しみいただけます。

モリタ屋 木屋町店

京都初の牛肉店として明治2年に開店した老舗

【三嶋亭本店】明治創業の老舗の牛肉は、京都人愛用のごちそう

京都は古くから牛肉文化が根付いてきた地でもあり、牛肉にうるさい人も少なくありません。そんな京都で牛肉というと、一番に名前が挙がるのが、1873(明治6)年創業の老舗すき焼き店「三嶋亭」のお肉です。同店では産地にこだわらず全国から選りすぐった牛枝肉を、独自の方法で熟成保存。その代表格がすき焼き用のロース肉で、ふくよかでとろけるような味わいは、まさに絶品です。すき焼き肉のほか、京都の白味噌にじっくりつけ込んだ「牛肉の味噌漬け」、ご飯がすすむ「牛肉のしぐれ煮」も人気の品。

三嶋亭本店

明治創業の老舗の牛肉は、京都人愛用のごちそう

【北山 渋谷】食べ疲れぬやさしい味のお値打ちステーキコース

使うのはフィレ肉の極上部分。塩で食べると旨みが一層引き立つ。

ホテルなどで腕を磨いたご主人が、自然豊かな北山の地に構えたステーキ割烹。選りすぐった丹波黒毛和牛の脇を固めるのは、鷹峯の畑で自ら収穫した旬野菜。新鮮で力強い地野菜が心地よいアクセントとして使われます。フレンチの技法を駆使した前菜やスープ、温かなお料理にフィレステーキ……と、流れるように組み立てられたコースは「口の肥えたお客様の期待に応えたい」という志の高さが窺える内容。最後のお茶漬けも心憎い演出です。

北山 渋谷

食べ疲れぬやさしい味のお値打ちステーキコース

【グリル デミ】甘味、香り、こく。ここにしかない最強のデミグラスソース

「デミ玉ハンバーグ」880円。

修業時代に薫陶を受けた師匠のデミグラスソースに感銘したことから、店名をデミに。ぶどう、バナナ、りんごなど季節のフルーツをふんだんに入れて煮込むデミグラスは、すっきりとした甘みとフルーティなこくが特徴で、料理を引き立てます。ハンバーグは、つなぎを少なく、牛肉の割合を高くすることで、しっかりとした肉の味と歯応えを出した看板メニュー。全10種類あるハンバーグのなかでも「デミ玉ハンバーグ」は、幅広い層に支持される味です。鉄板にのせられ、グツグツ煮えるソースとともに登場します。半熟卵をからめていただきましょう。

グリル デミ

甘味、香り、こく。ここにしかない最強のデミグラスソース

2016年04月05日掲載

2016年04月05日掲載

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